医学生の皆さん 研修医の先生へ
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スペシャルレポート
現在の仕事
患者さんの『治ろう』という気持ちに全力で向かっていけることが医師としてのやり甲斐なのだと感じています。
私は現在、外来は行わずに入院患者さんだけを診させていただいています。比較的若く、強力な治療を行う患者さんを診させていただくことも多いのですが、化学療法だけでは治らない患者さんは、移植治療を行うこともあります。何としても治してあげたいと思う気持ちが、私にとっては、医師としてのモチベーションにつながっていますね。
医師として3年が経ち、「いわゆる一般的な疾患の治療は自分で行えるようになった」と力強い言葉も飛び出す。反面、調べても分からないことがあると臨床経験の豊富な上の先生に何でも相談できるところがこの病院のいいところだと話してくれた。安達が勤務する浜松医療センターの血液内科は、血液疾患の入院患者数が静岡県では最も多く、移植治療も多く実施している。このため、若手医師である安達は、他の病院では経験できないくらい、この1年で多くの移植治療を手がけることができた。若い安達は、水を得た魚の如く臨床に必要な技術や知識を吸収しているように見える。
『研究はもう少し後に考えたい。今は患者さんに寄り添い一緒に病気と闘いたい』
昨日まで学校でぴんぴんしていた。来月には新たな就職先で社会人としての一歩を踏み出していた。
血液疾患は、発病原因の多くが生活習慣とは関係がなく、不明です。今まで健康で真面目に生活してきた人が突然、不条理に病気になってしまいます。それだけに、何としてでも治してあげたいと思います。でも、抗がん剤治療や移植治療を行って、お互いが頑張っても、とてもつらい瞬間が訪れることもあります。けれど、それでも、治癒の可能性が患者さんに残されている限り、患者さんと二人三脚で病気を克服していく。これが、血液内科医である今の私にとって、一番やるべきことだと思っています。
『研究はもう少し後になって考えたい・・・今は患者さんに寄り添いたい。』
安達へのインタビューからは、「今の充実感ぶり」と「何でも相談できる浜松医療センターの良い雰囲気」が伺える。
メリハリがあるから・・・
浜松医療センターの魅力を尋ねてみた。曰く、「しっかり働きしっかり休める事。オンとオフがはっきりしていること」だと言う
血液内科医が5名もいる事もありますが、病院全体が医師に手厚い。土日は完全当番制で、私も含めた5人の医師で当番を割りふっています。さらに上級医の理解のもと、平日の仕事も平等に振り分けられています。若手の私にとってはオンとオフをはっきりさせてメリハリをつけながら仕事に打ち込める環境が非常にありがたいです。休みの日は連休を活用して旅行を楽しんだり、医師仲間と飲み会に出かけたりもできています。
『これからも、さらに移植治療も含めた血液疾患の臨床能力を磨きたいですね』と話す安達の姿に次のステージへの期待が見えた。
安達先生から医学生・研修医へのメッセージ
ありきたりだけれど、本当にやりがいのある科。けれど、どの病院にもある診療科ではありません。もしかすると学生や研修医の期間しか経験できないかもしれませんが、実際に化学療法や移植治療といった内科的な癌治療で効果が得られやすく、治っていく患者さんもとても多いのが特徴です。多くの患者さんの笑顔をみることができるので、医師としてもモチベーションも高まります。当院への見学であれば、私も相談に乗りますので、いつでも言ってください。
2012年12月に血液疾患の患者様の会である『つばさの会』様の会報に安達先生が取材されましたので合わせてご覧いただけましたら幸いです。(※会報の14~16ページ)